心と向きあう旅の記録

我にとって成長とは、自分と周りの出来事全てにOK!を出すこと

ストックホルム旅行記1

スェーデンに行く!

そう決めたのは一冊の本との

出会いがきっかけだ。


岩盤浴のあるスパを利用した時のこと。

自由に閲覧できる図書が何冊かあり、

もともとヨーロッパの雰囲気が好きな私は

北欧旅行のエッセイ本を手に取った。


スェーデン、デンマークノルウェー

フィンランドの4カ国の旅の記録が

マンガと写真でコミカルに綴られた

楽しいエッセイだった。

その本をマッサージチェアのような

1人用のゆったりしたソファで読んでいた

その時、

たった4センチ四方の掲載写真を見た瞬間

突然、涙が溢れてきた。


それはストックホルム市立図書館の写真。

円形の部屋の壁一面に本が並べられており

吹き抜けの天井は白く、中央には空中に

浮いているような半円の電飾が1つ。

建築家は「北欧モダンの父」と呼ばれる

巨匠エリック・グンナール・アスプルンド


本が大好きで、引越す度にその町の図書館に

入り浸る私は、実際に「本に囲まれた空間」

を目にし、きっと感動したんだと思う。

自分でもなぜあれほど涙がポロポロと

溢れてきたのかは、わからなかった。


この初めての感覚の体験は、

私の中で強烈に残った。

だからこそ、旅立てた。


もともと、何かをしてみたいと思っても

あれこれ考えては実行しないまま

納得する性格の私。

大きな買い物から小さな買い物まで

いつも考えに考えて、時間をかけて決める。

要は、覚悟が決まらないのだ。


実際今回も、時間も資金も確実に調整でき、

今行かないならいつ行くんだ!という

有り難い状況だったにもかかわらず

あーだこーだ言い訳を並べて、結局

決めたのはその本に出会ってから2ヶ月も

後のことだった。


今の時代、難なくできることが増えていく中

そのスピードに追いついていけない。

航空券のインターネット予約ボタンを

少し震える指で押した。

すると、呆気なくチケットは取れた。

当たり前の事だ。けれど、

悩んだ時間と行動した時間の差を思い、

少しの間ぼんやりとした。


取ってしまえば、自ずとやるべき事が

次から次に出てくる。

ボタンを押す前と後では、

状況が何もかも違うのだ。

早めにチケットを取っていればよかったが

直前のチケットは料金も高くなる。

その分を補うべく、安くて安全と思われる

宿泊先や移動手段を調べに調べて予約する。

空港に降り立ってからの行動を一つ一つ

シュミレーションし、必要な情報を集める。

慣れていない事や初めての事に関しては

かなり慎重な姿勢で臨む方なのだ。

それが慣れてきたらウソのように大雑把に

なる為、バランスが大事だとつくづく思う。


なんとか準備を終え、

始発で空港に向かった。



次に続く。


【今日の頭の中】

やってみたら、案外進んでいける。

案外なのだから、やっぱりやってみないと

わからない。

一方で、やってみたら、やらなかった先は

わからない。

どっちに行っても、その先に何があるかは

わからない。

それならば、行っても行かなくても

どっちでもいい。

ただ、行ってみた自分と行かなかった自分で

それぞれ違う体験をしているから、

それぞれ少し違う自分になる。

経験した自分。

経験しなかった自分。

どっちがいいかを選んだらいい。

どっちの行動を選んでもいい。